ハウススタジオと白ホリスタジオの違いとは?特徴・用途・料金を徹底比較!
「撮影スタジオ」と一口に言っても、その種類はさまざまです。中でも代表的なのが「ハウススタジオ」と「白ホリスタジオ」。これから撮影を控えている方の中には、どちらを選べば良いか迷っている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、ハウススタジオと白ホリスタジオのそれぞれの特徴、得意な撮影、料金相場などを分かりやすく解説します。撮影の目的やイメージに合ったスタジオ選びの参考にしてください。
ハウススタジオとは?
ハウススタジオは、実際の住宅や店舗のような内装を備えた撮影スタジオです。リビング、キッチン、寝室など、生活感のある空間が再現されており、自然な雰囲気での撮影が可能です。
ハウススタジオの特徴
■インテリアや多様なテイスト
- 豊富なインテリアと小物: 家具や食器、本、植物といった小道具が予め用意されており、生活感のあるシーンを簡単に演出できます。
- 複数の部屋やシチュエーションを持つ施設が多い
- 多様なテイスト:モダン、アンティーク、カフェ風、ヴィンテージ、カントリー調など、スタジオごとにコンセプトが異なり、イメージに合った空間を選べます。
■自然光の活用
- 大きな窓から自然光が差し込むスタジオが多く、柔らかくナチュラルな雰囲気の撮影が可能。
- 時間帯による光の変化を活かした撮影が可能。
- 柔らかく自然な印象の写真が撮れる。
■多様なロケーション
- キッチン、リビング、バスルーム、屋外スペースなど
- 一つのスタジオで複数のシーンを撮影可能
- ストーリー性のある撮影に最適
ハウススタジオの主な用途
温かみのある、作り込みすぎていない自然な雰囲気を求める撮影に向いています。
- アパレルブランドのルックブック撮影
- 雑誌のインタビューや対談ページ
- テレビドラマや映画、ミュージックビデオの室内シーン
- ライフスタイル系の広告写真
- 個人のポートレート、家族写真
- 企業のブランディング撮影
■価格帯
都内のスタジオの場合、1時間あたり15,000円~30,000円程度が相場です。多くの場合、最低利用時間が3〜4時間からと設定されています。
時間貸し料金の目安
- 1時間: 8,000円〜15,000円
- 半日(4時間): 30,000円〜50,000円
- 1日(8〜10時間): 50,000円〜100,000円以上
白ホリスタジオとは?
白ホリスタジオ(白ホリゾント)は、壁と床が白く塗装または施工された、境界線が見えないシームレスな空間を持つ撮影スタジオです。「ホリゾント」は地平線を意味し、背景に継ぎ目がない無限空間を表現できます。
白ホリスタジオの特徴
■シームレスな背景
- 壁と床の境目が曲線でつながっている
- 無限に広がる白い空間を演出
- 被写体を際立たせるシンプルな背景
■照明のコントロール
- 自然光を遮断できる構造
- 照明機材を使って光を自由に作り込める
- 光の反射を計算した撮影が可能
■シンプルで汎用性が高い
- 商品そのものに焦点を当てられる
- 背景が均一なため、撮影後の切り抜きやCG合成がしやすい
- ミニマルで洗練された印象
白ホリスタジオの主な用途
被写体をクリアに見せたい、クリエイティブな表現をしたい撮影に向いています。
- ECサイトやカタログの商品撮影
- モデルの宣材写真やオーディション用のプロフィール写真
- 背景を合成する前提の撮影(VFXなど)
- アパレルECサイトのモデル着用写真
- コスメや食品などの広告写真
■価格帯
ハウススタジオに比べると比較的リーズナブルで、都内の場合、1時間あたり3,000円~10,000円程度が相場です。最低利用時間が1〜2時間からと短めに設定されていることも多く、手軽に利用できます。ただし、照明機材のレンタル料が別途かかる場合があるので、予約時に確認が必要です。
時間貸し料金(目安)
- 1時間: 5,000円〜10,000円
- 半日(4時間): 20,000円〜40,000円
- 1日(8〜10時間): 35,000円〜70,000円
ハウススタジオと白ホリスタジオの比較表
| 項目 | ハウススタジオ | 白ホリスタジオ |
| 空間の特徴 | 家具や小物が揃った生活空間、ストーリー性がある | 壁と床の継ぎ目がない真っ白な空間 |
| 主な光 | 自然光 | 照明機材(ストロボなど) |
| セット数 | 複数の部屋・シチュエーション | 通常は1つの白い空間 |
| 照明設備 | 基本的な設備が多い | プロ用照明機材が充実 |
| メリット | ・生活感やストーリー性を演出しやすい ・自然で温かみのある雰囲気が出せる ・小道具の持ち込みが少なくて済む | ・被写体に集中させられる ・照明を自由にコントロールできる ・切り抜きや合成がしやすい |
| デメリット | ・作り込まれた世界観なので汎用性は低い ・天候によって光の条件が変わる ・料金が高め | ・背景が単調になりやすい ・照明の知識が必要になる場合がある ・家具などを持ち込む必要がある |
| 向いている撮影 | アパレル、雑誌、ドラマ、MV、ポートレート | 商品撮影、ECサイト、宣材写真、CG合成用素材 |
| 価格帯の目安 | 15,000円~30,000円/時間 | 3,000円~10,000円/時間 |
| 最低利用時間 | 3〜4時間から | 1〜2時間から |
| 後処理 | 背景の編集が難しい | 合成や背景変更が容易 |
どちらのスタジオで撮影すべきか?
スタジオ選びで最も大切なのは、「何を撮りたいか」「どのようなイメージに仕上げたいか」を明確にすることです。
ハウススタジオが向いているケース
- ストーリー性や世界観を表現したい
- 自然な生活シーンを演出したい
- 複数のシチュエーションで撮影したい
- 自然光を活かした柔らかい雰囲気にしたい
- 短時間で多様なカットが必要
白ホリスタジオが向いているケース
- 商品そのものを際立たせたい
- 照明を完全にコントロールしたい
- 背景を後から合成する予定がある
- クリーンで洗練されたイメージにしたい
- ECサイトやカタログ用の商品写真を撮りたい
まとめ
ハウススタジオと白ホリスタジオは、それぞれ異なる特徴と用途を持っています。それぞれのスタジオの特性を理解し、撮影の目的やイメージに応じて適切なスタジオを選ぶことで、より効果的な作品作りが可能になります。
予算や撮影内容を考慮し、場合によっては両方のスタジオを使い分けることで、より幅広い表現が実現できるでしょう。スタジオを予約する際は、設備や料金プラン、利用可能な機材などを事前に確認することをおすすめします。